不登校経験者向け|おすすめ通信制高校

【体験談】不登校中学生がお風呂に入らない理由は?親ができる対応

当ページのリンクには広告が含まれています。

不登校になった中学生が、何日もお風呂に入らなくなることがあります。

親としては、

「においが気になる」
「何度言っても入ってくれない」
「このまま放っておいてよいの?」

と心配になると思います。

同じ家で暮らす家族にとって、体臭や寝具へのにおいも無視できない問題です。

私自身も、中学生で不登校だったころ、お風呂に入らない日が続いたことがあります。

お風呂だけでなく、歯磨きもできていない時期がありました。

筆者

外へ出ないから、
入らなくてもいいと思っていました…

今振り返ると、清潔にする必要が分からなかったというより、一度なくなった生活習慣を、自分だけで元に戻すことが難しかったのだと思います。

この記事では、不登校だった私がお風呂に入らなくなったときの考え、お風呂のどこが負担になりやすいのか、親が叱る前に確認したいこと、少しずつ習慣を戻す方法について紹介します。

※この記事は私の体験を中心にしています。入浴できない理由や必要な支援は、人によって異なります。強い無気力や体調不良、皮膚や口の中の異常などがある場合は、医療機関などへ相談してください。

お風呂に入らないことを放置してよいわけではありません。ただ、最初から怠けと決めつけるより、どこで動けなくなっているのかを確認することが大切です。

目次

不登校中学生がお風呂に入らないのは怠け?

お風呂に入らないからといって、必ずしも本人が家族を困らせようとしているわけではありません。

単純に面倒だと思っている場合もあります。

しかし、それ以外にも、

  • 外出しないため必要性を感じない
  • 入浴する時間が決まっていない
  • 髪を洗って乾かすまでが負担
  • 着替えを用意することも面倒
  • 家族と顔を合わせたくない
  • 昼夜逆転で入る時間を逃す
  • 一度なくなった習慣を再開できない

など、さまざまな状態が考えられます。

すべての不登校中学生に、同じ理由があるわけではありません。

まずは「どうして入らないの?」と責めるより、何が一番大変なのかを分けて考えます。

入らないのか、入る力が残っていないのか

本人が、

「入りたくない」
「今日は面倒だから入らない」

と思っている場合もあります。

一方で、

「入った方がよいとは分かっているけれど動けない」
「全部やることを考えると疲れる」
「どこから始めればよいか分からない」

という場合もあります。

外から見ると、どちらも「お風呂に入らない」という同じ状態です。

しかし、必要な声かけは異なります。

お風呂に入らないという結果が同じでも、入れない理由は人によって違います。

入浴は一つではなく多くの行動が必要

お風呂に入るには、実際には多くの工程があります。

入浴には、着替えの用意、髪や体を洗うこと、髪を乾かすことなど、いくつもの行動が必要です。

本人がどの工程で動けなくなっているのかを確認してみましょう。

私も不登校中はお風呂に入らなかった

ここからは、私自身の体験です。

すべての不登校中学生に、同じ気持ちがあるとは限りません。

外へ出ないから入らなくてもよいと思った

不登校だったころは、学校へ行かず、外出することもほとんどありませんでした。

人と会わないため、

「今日はお風呂に入らなくても困らない」

と思っていました。

一日入らないと、次の日も、

「昨日も入らなかったから、今日もいいか」

と先延ばしにしました。

入浴しない日が続くと、それが普段の過ごし方になっていきました。

入浴する時間が決まっていなかった

学校へ通っていたときは、生活の区切りがありました。

帰宅した後。

夕食の後。

寝る前。

お風呂へ入るきっかけが、自然に作られていました。

不登校になって起きる時間や寝る時間が変わると、

「いつ入ればよいのか」

も曖昧になりました。

夜に入ろうと思っていても後回しにして、そのまま寝てしまうことがありました。

歯磨きもできていない時期があった

私の場合は、お風呂だけの問題ではありませんでした。

歯磨きもできていない時期がありました。

寝る時間が決まっていないため、歯を磨くきっかけもなくなっていました。

「今日くらいはいい」と思っているうちに、何日も続きました。

一つだけ怠けていたというより、身の回りの習慣全体が崩れていたのだと思います。

筆者

お風呂だけではなく、
毎日の習慣がなくなっていました。

家族がにおいで困っているとき

子どもを責めないことは、家族がすべて我慢することではありません。

お風呂に入らない状態が続くと、家庭では次のような困りごとが出ることがあります。

  • 体や髪のにおいが気になる
  • 寝具やソファへにおいが移る
  • 兄弟から不満が出る
  • 着替えや洗濯が進まない
  • 何度声をかけても動かず親が疲れる

親がイライラするのも、不自然ではありません。

何度声をかけても入らなければ、

「もう強く言わなければ動かない」

と思うこともあるでしょう。

ただ、親子のどちらも感情的になっているときに話すと、入浴方法を考えるより、相手を責める話になりやすくなります。

いったん話を止め、落ち着いている時間に確認しても構いません。

本人のつらさと、家族が衛生面で困っていることは、どちらか一方だけを我慢させて解決するものではありません。

言われて恥ずかしかった

においを指摘されるのは、恥ずかしかったです。

責められたように感じたこともあったと思います。

それでも、私の場合は、

「ほかの人にも分かるほどにおっている」

と知ったことが、お風呂へ入るきっかけの一つになりました。

ただし、これは私の場合です。

すべての子どもが「くさい」と強く言われて動けるとは思いません。

傷つき、家族の前へ出にくくなる人もいるはずです。

事実を伝えることと、本人を否定することは別

家族がにおいで困っているなら、何も言わずに我慢し続ける必要はありません。

ただし、

「本当に汚い」
「だらしなさすぎる」
「普通は毎日入る」
「何もしていないのに、なぜ入れないの?」

という言葉は、本人全体を否定するように聞こえる場合があります。

伝えるなら、現在の状態と次の行動を分けます。

何日か入れていないから、においが少し気になっているよ。
今日はどこまでならできそう?

髪を洗うのが大変なら、体だけ流すのはどうかな。

家族もにおいが気になっているから、一緒に入りやすい方法を考えたい。

厚生労働省は、子どもの様子が気になるときに、叱る、説教する、原因を追及するといった対応を避け、まず話を聞きながら一緒に考える姿勢を勧めています。

においの問題を伝えることは必要でも、「汚い人」「だらしない人」と本人全体を否定しないようにしましょう。

叱る前に確認したい5つのこと

お風呂へ入るよう何度も言う前に、次の点を確認してみましょう。

1.お風呂のどの工程が負担なのか

「お風呂が嫌」という言葉だけでは、具体的な負担が分かりません。

例えば、

  • 部屋から出たくない
  • 脱衣所が寒い
  • シャワーの音が苦手
  • 髪を洗うのが面倒
  • 髪を乾かす時間が長い
  • 家族と会うのが嫌
  • 入浴後の片づけが負担

などがあります。

聞くなら、

お風呂の中で、どの部分が一番面倒?

と、一度に一つだけ確認します。

2.本人が入りやすい時間帯はあるか

入浴は夜にしなければならないとは限りません。

夜は気力がなくても、昼や夕方なら動ける人もいます。

  • 起きて少したった後
  • 昼食後
  • 家族が外出している時間
  • 夕方の比較的元気な時間
  • ゲームや動画が一区切りついた後

などから、本人が選んでも構いません。

「夜に入れなかったから今日も失敗」と考えず、動ける時間を利用します。

3.入浴以外の習慣も崩れていないか

お風呂だけでなく、

  • 着替えない
  • 歯を磨かない
  • 顔を洗わない
  • 食事を取らない
  • 昼夜逆転が強くなった
  • 家族との会話が減った
  • 好きだったこともしなくなった

という変化がないか確認します。

厚生労働省は、身だしなみ、睡眠、食欲、体調、行動などの「以前と違う状態」が続くときは、子どもの話を聞き、つらい症状が長引く場合には専門家へ相談することを勧めています。

4.皮膚や口の中に困っていることはないか

お風呂を避ける背景に、

  • 皮膚に痛みやかゆみがある
  • 傷や発疹を見られたくない
  • 浴室で痛みが強くなる
  • 歯や歯ぐきが痛い
  • 歯磨きすると出血する

などがある可能性もあります。

痛み、かゆみ、腫れなどが続く場合は、本人の気力だけの問題とせず、医療機関や歯科医院へ相談してください。

5.本人だけで再開方法を考えられる状態か

「自分で考えて入りなさい」と言われても、何から変えればよいか分からない場合があります。

選択肢を二つ程度にすると、答えやすくなります。

シャワーだけにする?
今日は体を拭いて着替えるだけにする?

昼と夕方なら、どちらが入りやすそう?

親がすべて決めるのではなく、本人が選べる部分を残します。

「なぜ入らないの?」ではなく、「どの部分なら少し変えられそう?」と聞く方が、次の行動を考えやすくなります。

毎日きちんと入ることを最初の目標にしなくてもよい

何日もお風呂へ入れていない子どもに、

「今日から毎日、髪と体を全部洗いなさい」

と求めると、大きな負担になる場合があります。

まずは、何もしない状態から一つ動くことを考えます。

最初から求めること小さくする例
髪と体をすべて洗う今日はシャワーだけにする
長く湯船に入る湯船には入らず短時間で終える
毎日必ず入る次に入る日を一緒に決める
全身を一度に洗う体と髪を分けて考える
夜の決まった時間に入る動きやすい時間帯に入る
入れないなら何もしない着替えや体を拭くところから始める

体を拭くことや着替えだけで、長期間の清潔を十分に保てるという意味ではありません。

お風呂を再開するまでの一時的な一歩として考えます。

シャワーだけでもよい

湯船へ入ることが負担なら、短いシャワーだけにします。

髪を洗って乾かすことが大変なら、その日は体だけ流す方法もあります。

本人が動けたことを認め、翌日から急にすべてを求めない方が続けやすいと思います。

着替えるだけの日があってもよい

入浴できなくても、下着や服を替えられる場合があります。

新しい服を準備しておくと、始めやすくなることがあります。

できなかったことだけを見るのではなく、動けた部分を次につなげます。

何日から問題という一律の答えはない

汗の量、季節、体調、外出の有無、皮膚の状態などによって異なります。

「何日までは絶対に大丈夫」と一律には言えません。

におい、かゆみ、痛み、皮膚の変化などがある場合は、日数だけで判断せず対応してください。

毎日完璧に戻すことより、何もしない状態から一つ動けたことを次につなげましょう。

約束も小さく決める

  • 夕食後に入れそうか確認する
  • 水曜日と日曜日に試す
  • 今日は着替えだけ行う
  • シャワーを5分だけ使う
  • タオルを浴室まで持っていく
  • 入れなかったら理由を一つだけ確認する

守れなかった場合に、

「翌日は必ず髪も体も全部洗う」

と負担を増やすのではなく、約束を小さくし直します。

大きな約束が守れないときの決め直し方は、こちらの記事で詳しく紹介しています。

お風呂以外のこともできなくなった場合

お風呂に入らないことだけで、心の病気とは判断できません。

ただし、

  • 食事をほとんど取れない
  • 着替えや歯磨きもできない
  • 一日中横になっている
  • 以前好きだったこともしなくなった
  • 家族とほとんど話さなくなった
  • 睡眠が大きく崩れている
  • 強い落ち込みが続いている
  • 自分を傷つけるような言動がある

など、生活全体に変化が出ている場合は、家庭だけで対応しようとしない方がよいこともあります。

厚生労働省は、睡眠・食欲・体調・行動の変化が続く場合に子どもの話を聞き、つらい症状が続くときは専門家へ相談することを勧めています。

お風呂だけでなく、家でほとんど何もできない状態が続いている場合は、こちらの記事も参考にしてください。

家族だけで解決できないときの相談先

本人が入浴を嫌がるだけで、すぐに医療機関へ行かなければならないとは限りません。

しかし、身だしなみだけでなく生活全体の変化が大きい場合や、体に異常がある場合は、相談先を利用できます。

相談先の例

  • かかりつけ医・小児科
  • 皮膚科
  • 歯科医院
  • 学校の養護教諭
  • スクールカウンセラー
  • 自治体の教育相談
  • 教育支援センター
  • 子ども・若者向けの相談窓口

最初から本人が相談できない場合は、保護者だけで相談する方法もあります。

文部科学省は、不登校の背景や本人の状態に応じ、学校、家庭、教育支援センター、医療・福祉機関などが連携して支援することが重要だとしています。

相談するときに伝えること

  • いつごろから入浴しなくなったか
  • 睡眠や食事の状態
  • におい、皮膚、歯などの困りごと
  • 本人と家族の困り具合

を簡単に伝えると、状況を説明しやすくなります。

不登校中の生活、体調、勉強、進路について保護者ができることは、こちらの記事でまとめています。

入浴だけでなく、食事・睡眠・会話などにも大きな変化がある場合は、家族だけで抱え込まず相談してください。

私は少しずつお風呂へ入れるようになった

私の場合は、ある日から突然、毎日入浴できるようになったわけではありません。

親や兄弟からにおいを指摘され、自分以外の人にも影響していることに気づきました。

それから、少しずつ入る回数が増えていきました。

習慣が戻るまで時間がかかった

一度習慣がなくなると、

「昨日入れたから、今日から毎日できる」

とはなりませんでした。

入れる日もあれば、また入らない日もありました。

それでも、外出する予定ができたり、自分でもにおいが気になったりすることで、少しずつ入浴するようになりました。

現在は、お風呂へ入れています。

外出予定も入浴のきっかけになった

家から出ない時期は、入浴の必要性を感じにくくなっていました。

人と会う予定や外出の予定があると、

「その前には入ろう」

と思えることがありました。

ただし、外出させれば必ず入れるという意味ではありません。

本人が動けそうなときに、自然なきっかけとして使える場合があります。

私の意見

私は不登校だったころ、外へ出ないのだから、お風呂に入らなくてもよいと思っていました。

歯磨きもできていない時期があります。

今振り返ると、清潔にする大切さを知らなかったのではなく、一度なくなった生活習慣を、自分だけでは戻せなくなっていたのだと思います。

親や兄弟から「くさい」と言われたことで、家族にも影響していると気づき、少しずつ入浴するようになりました。

ただし、強く注意すれば、すべての子どもが動けるとは限りません。

恥ずかしさから、さらに部屋を出にくくなる人もいると思います。

だからといって、家族がにおいや衛生面の問題を我慢し続ける必要もありません。

大切なのは、「入らなくてもよい」と放置することでも、「だらしない」と責め続けることでもないと思います。

毎日きちんと入ることが難しければ、まずは着替える、体を拭く、短いシャワーを浴びるなど、小さな行動から始めてもよいのではないでしょうか。

一度できても、また入れない日があるかもしれません。

できなかったことを責めるより、「次はどの方法ならできそうか」を一緒に考える方が、少しずつ習慣を戻しやすいと思います。

不登校中学生のお風呂についてよくある質問

不登校中学生がお風呂に入らないのはなぜですか?

外へ出ないため必要性を感じない、入浴時間が決まっていない、髪を乾かすまでが負担、生活習慣全体が崩れているなど、さまざまな可能性があります。
一つの理由に決めつけず、本人がどの工程を負担に感じているか確認しましょう。

毎日入るよう強く言ってもよいですか?

家族がにおいや衛生面で困っていることは伝えて構いません。
ただし、「汚い」「だらしない」と本人全体を否定するのではなく、現在の問題と、できそうな行動を分けて話しましょう。

「くさい」と伝えてもよいですか?

家族が困っている事実は、落ち着いて伝えてよいと思います。

ただし、「あなたはくさい人だ」と人格を否定するのではなく、

「何日か入れていないので、においが気になっているよ。」

と、現在の状態として伝えます。

シャワーや体を拭くだけでもよいですか?

入浴を再開する最初の一歩として、短いシャワー、着替え、体を拭くことから始める方法があります。
ただし、それだけで長期間の清潔を十分に保てるという意味ではありません。少しずつ通常のセルフケアへ戻すことを考えましょう。

歯磨きもしない場合はどうすればよいですか?

最初から朝晩の両方を完璧に行うことが難しければ、一日一回から試す方法があります。
歯や歯ぐきに痛み、腫れ、出血などがある場合は、歯科医院へ相談してください。

まとめ:入浴のどこが負担なのかを確認しよう

不登校中学生がお風呂に入らないと、親や家族も困ると思います。

においや衛生面の問題を、すべて我慢する必要はありません。

ただ、お風呂へ入らない状態を、

「怠けている」
「だらしない」
「時間はあるのに何もしない」

と決めつける前に、どこで動けなくなっているのかを確認してみましょう。

今回のポイントをまとめます。

  • 外出しないため、入浴の必要性を感じない場合がある
  • 髪を洗う、乾かすなど特定の工程が負担な場合がある
  • においの問題は伝えてよいが、本人全体を否定しない
  • 毎日完璧に入ることだけを最初の目標にしない
  • 生活全体の変化が続く場合は相談先を利用する

何も言わずに放置するのではなく、本人が困っている部分を分け、小さい行動から少しずつ戻していくことが大切だと思います。

身だしなみだけでなく、食事・睡眠・会話などにも大きな変化が続いている場合は、学校や医療機関などへ相談してください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次