不登校中学生は始業式だけ出てもいい?翌日からの通い方と親の対応

「始業式だけなら学校へ行けるかもしれない」
そう思っていても、
「一度行ったら、翌日から毎日通わなければならないのかな」
「次の日に休んだら、昨日は行けたのにと言われそう」
と不安になる中学生もいると思います。
始業式だけ参加する方法を学校へ相談してもよいと思います。
また、始業式に参加したことが、翌日から毎日登校する約束になるわけではありません。
毎日通うことが難しい場合は、遅刻、早退、別室、放課後登校など、本人が続けられそうな方法を学校と相談します。
私は中学生のころ、夜には学校へ行くつもりでも、朝になると頭やおなかが痛くなり、動けないことがありました。
その経験から、一日学校へ行けたことと、その後も毎日通えることは別だと思っています。
この記事では、始業式だけ参加する方法や、学校へ事前に伝えたいことを紹介します。
始業式だけ出るのはあり?
始業式だけであれば参加できそうな場合は、その希望を学校へ相談してもよいと思います。
例えば、学校によっては次のような参加方法を相談できる場合があります。
- 始業式だけ参加して帰る
- 始業式と短いホームルームだけ参加する
- 教科書やプリントを受け取って帰る
- 体育館には入らず、別室で待つ
- 始業式が終わった後に先生と会う
- 放課後に学校へ行く
対応できる内容は学校によって異なります。
そのため、
「始業式だけなら必ず参加できる」
「希望すれば必ず別室を用意してもらえる」
とは限りません。
まずは、本人がどこまでなら参加できそうかを整理して、保護者から担任などへ相談します。
始業式だけ参加したい理由を簡単に伝える
詳しい事情をすべて説明しなくても構いません。
例えば、次のように伝えられます。
「本人は、始業式だけであれば参加できるかもしれないと話しています。
長時間教室で過ごすことには不安があるため、始業式が終わった後は帰宅する形で、ご相談させていただけますか。」
本人が先生に直接話すことが難しい場合は、保護者から伝えてもよいと思います。
始業式へ行くことより、「どこまでなら参加できそうか」を先に考えてみましょう。
始業式に出たら翌日から毎日通う必要はある?
始業式に参加したことは、
「これから毎日必ず登校します」
という約束ではありません。
ただし、中学校の授業は翌日以降も続くため、後の登校方法や学習については、本人の状態を見ながら、保護者と学校で相談していくことが大切です。
大切なのは、
毎日通うか、完全に休むかの二択だけにしないこと
だと思います。
始業式へ出席したことと、翌日から毎日通えることは別です。
始業式と通常授業では負担が違う
学校によっては、始業式の日は授業が少なかったり、通常より早く下校したりする場合があります。
一方、翌日からは、
- 複数の授業
- 休み時間
- 給食
- クラスメートとの会話
- 宿題や提出物
- 部活動
- 長い在校時間
などが始まります。
始業式だけなら「今日だけ」と思って参加できても、通常授業を毎日続けることは難しい場合があります。
そのため、
「始業式に出られたのだから、通常授業も大丈夫」
と決めつけない方がよいと思います。
一日行けたことは回復の証明ではない
始業式へ参加できたことは、本人にとって大きな一歩になるかもしれません。
しかし、それだけで、
- 学校への不安がなくなった
- 体調が回復した
- 不登校が終わった
- 特別な対応が必要なくなった
とは限りません。
一日行けたことを喜びながらも、翌日の体調や疲れ方は別に確認します。
始業式へ行く前に学校と決めておきたいこと


始業式だけ参加する場合は、登校してから予定を決めるよりも、事前に参加する範囲と帰る時間を決めておく方が、安心しやすいと思います。
最初に本人へ確認する
一度にすべて質問すると、本人が答えにくくなる場合があります。
次のような内容を、一つずつ短く確認します。
「始業式だけなら行きたい?」
「教室や体育館へ入るのがつらい?」
「同級生へ会うのが怖い?」
「先生と二人なら話せそう?」
「どのくらいの時間なら過ごせそう?」
「終わったらすぐ帰れる方が安心?」
本人が「分からない」と答える場合もあります。
すぐに結論を求めず、学校にどのような参加方法があるかだけ確認しておいてもよいと思います。
何時に登校するか
ほかの生徒と同じ時間に玄関へ入ることが負担になる場合があります。
学校へ、
- 少し早く入れるか
- 始業式の直前に入れるか
- ほかの生徒が移動した後に入れるか
を確認します。
どこで待つか
始業式が始まるまで教室で待つのか、保健室や相談室などで待てるのかを確認します。
教室へ入ることが一番つらい場合は、そのことも先に伝えます。
どこまで参加するか
参加する範囲を具体的に決めます。
- 始業式だけ
- 始業式とホームルーム
- 教科書の受け取りまで
- 先生と会うだけ
- 学校の玄関へ入るところまで
「行ってみてから決めよう」とすると、予定が増えて帰れなくなる不安を感じる人もいます。
つらくなったらどこへ行くか
途中で体調が悪くなった場合に、
- 保健室へ行く
- 相談室へ移動する
- 先生へ合図する
- 保護者へ連絡する
- そのまま帰宅する
など、どう対応するかを確認します。
終わったらどう帰るか
始業式の後は、
- 保護者が迎えに行く
- 先生が玄関まで付き添う
- ほかの生徒より先に帰る
- ホームルームには参加せず帰る
などの方法を相談します。
学校へ「始業式だけ出たい」と伝える例文
保護者から学校へ伝える場合は、次のように書けます。
「本人は、始業式だけであれば参加できるかもしれないと話しています。
ただし、教室で長時間過ごすことや、翌日から毎日登校することには、まだ強い不安があります。
今回の参加を翌日以降の毎日登校の約束にはせず、始業式が終わったら帰宅する形で相談できますでしょうか。
当日の待機場所や、つらくなった場合の退出方法についても確認させてください。」
短く伝える場合は、次の形でも構いません。
「始業式のみ参加し、終了後は帰宅させたいと考えています。翌日以降については、本人の体調を見ながら改めて相談させてください。」
学校へ伝える文章は、本人の状態に合わせて調整してください。
始業式当日に行けなくなっても責めない
前日までは、
「始業式だけは行く」
と話していても、当日の朝に行けなくなる場合があります。
約束した時点では、本当に行くつもりだった可能性があります。
朝になると頭痛や腹痛が出たり、涙が止まらなくなったり、体を起こせなくなったりすることもあります。
その場合は、
「昨日は行くと言ったでしょう」
「始業式だけなのに、どうして行けないの?」
と責めるより、学校へ連絡して別の方法を相談します。
例えば、保護者から次のように伝えられます。
「本日は始業式だけ参加する予定でしたが、朝になって本人の不安が強まり、体調も悪くなったため欠席します。
教科書や書類の受け取り方法について、改めて相談させてください。」
前日には行くつもりでも、朝になると動けなくなる感覚についてはこちらで詳しく書いています。
始業式から帰った後に避けたい言葉


始業式へ参加できたら、保護者や先生が安心するのは自然なことです。
ただし、その安心を翌日の登校への期待に変えすぎない方がよいと思います。
「行けたのだから明日も行けるよ」
始業式へ行けたことを、その後の毎日登校の根拠にすると、本人の負担が大きくなることがあります。
「もう不登校は終わりだね」
一日参加できても、学校への不安や体調の問題がすべて解消したとは限りません。
周囲が早く「回復した」と決めないようにします。
「せっかく行けたのに、明日は休むの?」
翌日に休んだからといって、始業式へ参加したことが無駄になるわけではありません。
始業式へ行くために、本人が想像以上に力を使っている場合もあります。
「明日も同じように頑張ろう」
励ますつもりでも、本人には、
「明日も必ず行かなければならない」
と聞こえることがあります。
代わりに、次のような短い声かけが使えます。
「今日はお疲れさま。」
「帰ったらゆっくり休もう。」
「明日のことは、体調を見てから考えよう。」
「嫌だったことがあれば、話せるときに教えてね。」



始業式に参加できたことも、
その日の大きな頑張りです!!
始業式の翌日に行けなくてもおかしくない
始業式で緊張し、帰宅後や翌日に疲れが出ることがあります。
- 朝起きられない
- 頭痛や腹痛が出る
- 学校で人に会った疲れが残る
- 学校のことを考えて眠れない
- 通常授業の方が怖く感じる
- 「昨日行ったから今日も」と思い詰める
このような状態で翌日休んだからといって、始業式に参加した意味がなくなるわけではありません。
一日参加できることと、連続して登校できることは別です。
翌日からの通い方は一つではない


始業式へ参加した後も、毎日朝から夕方まで教室で過ごす方法だけではありません。
学校へ相談する例として、次のような方法があります。
- 一日以上休んでから、次の登校を考える
- 遅刻や短時間登校にする
- 好きな授業だけ参加する
- 別室や保健室、相談室で過ごす
- 放課後に先生と会い、プリントを受け取る
- 自宅学習や教育支援センターを利用する
対応できる内容は学校や地域によって違います。
学校内で安心して学習や相談ができる校内教育支援センターや、学校外の教育支援センター、自宅からのオンライン学習など、多様な学び方の整備も進められています。
引用: 文部科学省
週に何日ならよいという正解はない
「最初は週3日がよい」
「週1日では少なすぎる」
など、すべての人に当てはまる回数はありません。
次の点を見ながら考えます。
- 登校後に大きく体調を崩していないか
- 翌日まで疲れが残っていないか
- 食事や睡眠に影響していないか
- 本人が自分から行きたいと思えているか
- 行けない日に強く自分を責めていないか
- 家での生活が大きく崩れていないか
回数を増やすことだけではなく、続けられるペースかどうかを見ることが大切です。
「何日行けたか」だけでなく、登校した後の疲れや体調も確認しましょう。
翌日から毎日行く約束は急がない
始業式へ行けた日に、
「明日からは毎日行く」
と約束すると、夜から再び不安が強くなる場合があります。
翌日は、朝の体調を見て決める、別室や放課後登校を考える、一日休んで学校へ相談するなど、複数の選択肢を残しておきましょう。
始業式への参加を、翌日から毎日登校する約束にしないことが大切だと思います。
学校へ行く約束が守れず、親子で苦しくなっている場合はこちらも参考にしてください。
始業式へ行かない選択もある
始業式への参加が難しい場合は、欠席する選択もあります。
始業式に出られなくても、学校へ次のことを相談できます。
- 放課後に先生と会う
- 別日に学校へ行く
- 保護者が教科書や書類を受け取る
- 先生から家庭へ連絡してもらう
- 電話やオンラインで先生と話す
- プリントを郵送してもらえるか確認する
始業式に参加できなかったことだけで、その学期のすべてが決まるわけではありません。
必要な書類や教科書をどのように受け取るか、学校との連絡をどのように続けるかを確認します。
学校から毎日連絡が来るのがつらい場合
欠席が続くと、担任から毎朝電話がかかってくることがあります。
先生も本人の状態を確認しようとしているのだと思います。
しかし、本人にとっては、
「今日は来られる?」
「明日は来られそう?」
と毎日聞かれることが負担になる場合があります。
その場合は、保護者から学校へ、
- 本人へ直接電話する前に保護者へ連絡してほしい
- 毎朝の電話は負担になっている
- 連絡を週に一度などに調整したい
- 電話ではなく連絡アプリを使いたい
- 担任以外の先生とやり取りしたい
と相談できます。
学校との連絡を完全に切るのではなく、家庭と学校の両方が続けやすい方法を考えます。
毎日通えない間の勉強はどうする?
毎日学校へ通えないと、勉強や提出物の遅れが心配になると思います。
ただし、最初からすべてを取り戻そうとすると、本人の負担が大きくなります。
まずは、
- 学校から必要なプリントを受け取る
- 現在の授業範囲を確認する
- 提出期限が近いものを整理する
- 得意な教科から始める
- 一日5分から10分程度取り組む
- 分からない単元まで戻る
という形でも構いません。
学校へ行けないことへの罰として勉強させるのではなく、本人が少し取り組めそうなときに始めます。
自宅学習が出席扱いや評価につながる場合もある
一定の条件を満たした自宅でのICT学習などは、在籍校の校長の判断により、指導要録上の出席扱いになる場合があります。
また、学校から届いたプリントや教材、自宅から参加したオンライン授業など、欠席中に行った学習の成果を成績へ反映できる場合もあります。
ただし、教材を使っただけで自動的に出席扱いになるわけではありません。
保護者と学校の連携や、学習内容の確認などが必要になるため、学習を始める前に在籍校へ相談してください。
自宅学習を始める前に、学習内容の報告方法や出席扱いについて学校へ確認しておきましょう。
家で休む期間や勉強を再開するタイミングについては、こちらの記事で詳しく書いています。
私の意見
私は、始業式だけ参加する方法もあってよいと思います。
始業式に行けても、翌日から毎日通えるとは限りません。
私も中学生のころ、夜には行くつもりでも、朝になると体調が悪くなり、学校へ行けないことがありました。
そのため、一日行けたことを理由に「明日からも行ける」と決めつけないでほしいです。
大切なのは、一度行けたかどうかだけではなく、本人が「次も参加してみたい」と思える終わり方にすることだと思います。
予定どおり帰る。翌日のことは休んでから考える。行けない日があっても責めない。
始業式への参加を毎日登校の約束にせず、本人ができた一つの行動として受け止めてほしいです。
始業式だけ出たいときのFAQ
まとめ|始業式への参加を毎日登校の約束にしなくてよい
始業式だけなら参加してみたいと思っていても、
「一度行ったら、翌日から毎日通わなければならない」
と考え、不安になる中学生もいると思います。
今回のポイントをまとめます。
- 始業式だけ参加する方法を学校へ相談できる
- 始業式への参加は、翌日から毎日登校する約束ではない
- 参加する時間と帰る時間を事前に決めておく
- つらくなった場合の待機場所や退出方法も確認する
- 当日行けなくなったり、翌日に休んだりしても責めない
- 遅刻、短時間、別室、放課後登校なども相談できる
- 登校日数だけでなく、帰宅後の疲れや体調も確認する
- 自宅学習や出席の扱いは学校へ確認する
始業式へ参加できたことは、その日できた一つの行動です。
翌日も同じようにできるとは限りません。本人の体調を見ながら、その都度、通い方を考え直してよいと思います。




